■ みちくさ〜Loitering on the way〜
■ 詳細
■ ストーリー
槁ヶ丘学園に通う平凡な学生である主人公、嵯峨 智秋(さが ちあき)は小さな引っ越しを余儀なくされた。
特に大きな事情ではなく、単純に家の改築工事の為である。 その引っ越し先もそんなに離れているわけではなく、転校する事もなかった。 ―――ささやかな影響はあったが。 引っ越し先が山一つ越えた先にあり、都内近郊とは思えないほど拓けていない土地だったのだ。 通学経路も変わり、新たな足となった単線電車だが、本数が極端に少なく、不測の事態でしばしば停車し、時にはそのまま運休となる事もあった。 そして、その日、乗っていた電車が停まっても焦る者は誰もいない。 もちろん智秋も例外ではなく、この空いた時間をどうするかぼんやりと考えていた。 その時、視界の隅に歩いている見慣れた制服の女学生の姿が映る。 けれど、ただそれだけなら、目を惹く事はなかった。 彼女、日向 つばめ(ひむかい つばめ)が歩いていたのは、車内の通路ではなく、 ―――線路の上、だった。
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